Teatre-Museu Dali

 フィゲラスまで来たのは、ダリ美術館を訪れるためでした。竹本泉『せ〜ふくもの』が直接の動機なのですけれどね。10時30分の開館時刻に行ってみると、すでにかなりの列が出来ています。閑散期でこれですから、夏の観光シーズンには人であふれることでしょう。しかし、聞こえてくるのはフランス語ばかり。係員の発音も、フランス語なまりだし。スペイン語が少数言語という奇妙な空間。
 展示の方はというと、「サルバドール・ダリってすごい」。素晴らしい、ではないのでご注意ください(笑) ここまでバカなことをやってのけられるとは、すごい人です。様々な表現技法に貪欲に取り入れていったことが、良くわかります。
 気になったのは、『雨降りタクシー』。30年間、キャデラックの中に水を散々まき散らした結果、運転手(のマネキン)はかなり苔むしています。車内が腐海の森になる日も近いのではないでしょうか。