ボローニャ(3/3)

 10時にホテルをチェックアウト。中央駅の有人手荷物預かり所に預け(最初の5時間EUR3.8)市街を見て回る。
 サン・ペトロニオ聖堂(S. Petroni)は,天井がバニラ色で,柱がココア色。まるでティラミスのよう。
 今回の旅で最も残念だったのは,モランディ美術館(Museo Morandi)に立ち寄る時間が取れなかったことでしょうか。全世界的に月曜日はミュージアムが閉まってしまうので…… ボローニャ大学の前を通り過ぎた時に“Musei di Palazzo Poggi”という掲示があったので寄ってみることにする。入ってみると,まずはカメの標本。隣の部屋には,「帝王切開をされている女体」とか「逆子だった時に子宮に手をどう差し入れるか」といった模型が。どうも,ここは大学付設の博物館らしい。

 サント・ステーファノ教会(Santo Stefano)は閉まっていて入れず。
 法学で知られるボローニャ大学(Palazzo della Archiginnasio)は,ここに学んだ人たちの紋章が通路いっぱいに飾られている。
 エンツォ広場から20番のバスに乗り,停留所にして11先で降りる。バス停から先,標高約290mのグアルダの丘にあるマドンナ・ディ・サン・ルカ聖堂(Satuario della Madonna di S. Luca)まで,ボローニャ名物の柱廊(ポルティコ)が延々繋がっている。全長3.5kmあまり。伝承に寄れば,1433年,大雨が降り続いて凶作になったため,聖堂に祀られていた聖母を町まで連れ出したところ,雨が降り止んだのだとか。それ以来,毎年5月に聖母を運ぶことが行事になり,後世には聖母を濡らさぬようポルティコが造られたという。連絡バスがあるはずなので乗り場を探しているうちに,坂道が始まってしまった。これも縁だろうと思い,そのまま頂上まで歩くことにする。降り出した雨は激しくなり,早速ポルティコの恩恵に与る。時間にして45分。ミネラルウォーターを1本,空にしたところで,ようやく正面に十字架が見えてくる。眼下には,雲に煙る丘が広がる。市街とは逆方向に向かって開いているので,レンガ色の屋根を持つ町並みは少しばかり覗いて見えるだけ。
 なお,聖堂には飲食施設がありません。洗い清めのための水道があるだけです。ご注意を。
 帰りはバスに乗ろうと時刻表を見たら,次の便は4時間後でした(ぉぃぉぃ)。仕方なく,再び歩いて下りる。激しかった雨も,だいぶ小降りに……って,ここはピオーヴァですか?*1
 バス停前のバールで飲み物を頼み,しばし休息。中央駅まで戻って荷物を回収し,ミラノへ向かう。自動券売機で16時34分発の切符を買うと,“CIS”という見慣れぬ表示が出てきた。取りあえず買い求めてから時刻表と照合すると,アルプス山脈を越えてチューリッヒ(スイス)まで向かう“CISALPINO”という列車でした。

*1:Piova。工画堂スタジオシンフォニック=レインSymphonic Rain)』の舞台。雨の降り止まぬ町で,柱廊(ポルティコ)のある風景が登場する。。