フラガール

フラガールスタンダード・エディション [DVD]

 オンデマンド機内上映のプログラムに李相日監督作品『扶桑花女孩(Hula Girls)』があったので観る。公開時に見逃していたのですが,労働法学会の末席に身を置く者としては大変に興味深いものでした。
 時は1965年,鉱業が縮小されようとする磐城に取材し,新たな雇用先としてリゾート施設「常磐ハワイアンセンター」を建設しようとする話。炭鉱で生きていくしかない旧世代とダンスに将来を託そうとする新世代,親子間の確執と融和,親しい者との離別,余所者である指導者を閉鎖的な社会が受け入れていく過程――と,ドラマを支える筋立てがしっかりした造りになっていました。
 感想で夕張を持ち出したら興ざめになるよなぁ。と思いつつ……。
 辞令の文言が「整理解雇」ではなく「合理化解雇」となっていたところに,ちゃんと昭和40年しているなぁと思ったり。