時雨沢恵一 『キノ』

 先週末から,時雨沢恵一(しぐさわ・けいいち)『キノの旅 -The Beautiful World-』を読んでおりました。
 人の死が忌避されていないこと,主人公が旅人であるという設定の故にエピソードの中にあっても当事者にはなりきらないこと,主人公は銃器の名手という能力を備えていながらも当該個別的生存能力が集団的な意味での社会の存続には作用しないこと,そして,主人公の(現在における)成長が起こらないこと――などジュヴナイルとしては異色である諸点に興味深く接しました。
 第I巻から毎晩1冊ずつ第VIII巻まで進めていったところで本編の買い置きが尽きたので,『学園キノ』を……。

学園キノ (電撃文庫 (1283))
 えっと,痛々しかったです。
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