西尾維新 『偽物語〔下〕』

 今日は外出の必要が無いから翻訳の方のお仕事をしようかな,と思っていたところにクロネコさんのお届け物。あぁ,もう仕事は取りやめ! 西尾維新(にしお・いしん)の新刊『偽物語〔下〕つきひフェニックス』(ISBN:4062837021)を読んで過ごしました。
 大好きなお話については,最終巻のレビューができません。読んだことを表明すると終わりを迎えたことを認識してしまうので……。認識されるまで物語は終わらないのです(というわけで,当所においては『SHI-N○』も『“∇学少女”』本編も『AR|A』も終わっていないことになっています)。この〈物語〉シリーズも本作をもって最終巻となることが予告されていたので,楽しみにしつつも侘びしさもあり。それが,巻末にて続刊の予告がなされたので,生きている楽しみができました(あと『冬期限定』『GSG』も結末を見届けておきたいものです)。
 さて,本巻ですが,ファイヤーシスターズの片割れ「月火」を据えた最後のエピソードであり,一応の最終巻ということで忍とのエピソードも交える。この巻は〈あらすじ〉を書き出そうにも書くことがない(上巻でもそうでしたが,姉妹についてのエピソードはあっさりしたもの)。戦場ヶ原ひたぎは近況が報告されるのみであり羽川翼も姿を見せない,という構成。それ故,メインヒロイン2人が不在であることにより存在感が醸し出される。日常パートで輝く火憐&八九寺真宵
 でも,いちばん楽しみにしていたのは千石撫子だったのです。キャラの立ち位置的にみて出番に恵まれませんからね〜。