tarjeta de estudiante

 最後の懸案事項を片づけに警察へ。スペインに3か月以上滞在しようとする場合、居住地の警察へ出頭して在留許可の申請をしなくてはいけません。3月に予約をとり、ようやく手続の日がやってきたというわけです。その間に一時帰国したの、本当はまずかったのですけれどね。で、申請に必要な書類というのは

1. 申請書
2. パスポート
3. 学生ビザ
4. 写真
5. 授業登録証
6. 経済証明 (奨学金受給証もしくは銀行残高証明書)
7. 健康保険加入者証

です。こう書くと大したことないだろうと思われるのですが、これが結構(というかすごく)大変。例えば、健康保険に加入していることを証明する書類はスペイン語で書かれていなくてはダメ。日本を代表する東京海上ですら、英語でしか作成してくれません。スペイン留学向けには、まったく使い物になりません。AIUならスペイン語でも可だったのですが、セット保険しかなかったため二の足を踏みまして。でも、これからスペインに来ようとする人は、絶対にAIUで加入した方がいいです。先に申請を済ませたNatsukoさんは、英語の書類しか持っていなかったために翻訳を公正証書せ提出するよう求められ、60ユーロ支払ったそうです(^^;

 銀行座高が幾らあればいいのかはっきり示されていないので困っている人もいました。EUに入国する際、空港でスタンプを押してもらわなくてはいけないのですが、最近は省略されることも多いので、入国日の証明ができないとかいう事例も。

 そんな話を聞いていたので、どれだけもめるか心配だったのですが、あっさり解決。あえて紛争のあった箇所を探すと、受け付け番号が「シエントセセンタイオチョ」だったところを、私は「シエントセテンタイオチョ」と聞き間違えていたことぐらいでしょうか。175と165だから、有意な差ではありません。

 こういった場面だと、奨学金受給生であることの利点を感じます。何せ、スペインの外務大臣が健康保険までかけてくれていますから。日本でかけてきた旅行保険の書類は、出番がありませんでした。

 それでも、日本を出るときに必要なビザは、すっごく面倒だったんですよね〜 観光だとビザ無しでいいのですが、勉学のために入国する場合には学生ビザをとらなくてはいけないのです。で、それに必要なのが

1. 申請書
2. 写真
3. パスポート (原本と複写1枚)
4. スペインの学校が発行した入学許可証
5. 日本の警察が発行した無犯罪証明書
6. 経済証明
7. 宿泊証明
8. 海外旅行保険契約書
9. 健康診断書
10. 報告要請申請書
11. 委任状

と、これだけあります。私の場合、[5]と[7]で手間取りました。

 無犯罪証明書は、いわゆる普通の警察署ではなく、北海道警察本部まで行かなくてはいけません。鑑識課に行って指紋をとり、10日ほどして再び受け取りにいきます。手続は簡単なので、渡航準備を始めた最初のうちに揃いました。ところがそれが災いし、在日スペイン大使館から「3か月以内のものが必要です」と言われたのですよ〜 有効期限があるなんて、申請要項のどこにも書いていないし、鑑識課の人にも「そんな話し聞いたことないのですけれどね〜」と言われました。警察に再申請するためには、古い証明書を返却しなくてはいけないので数日は身動きがとれなかったのですが、まぁそれはささいなこと。

 宿泊証明というのは、簡単にいうとスペインに住む場所があるということを書類で提出しなくてはいけないのですが…… そんなのできるか!(怒) 学生寮などを探したのですが空きはありませんでした。そこで、万一の場合には大学の受け入れ教官の家にお世話になるということを証明してもらおうということになったのですが、そのためには公証人を介した証明書を作らなくてはいけない。フェルナンド教授はそこまで手配してくださったのですが、なんと、予定の日に公証人が来なかったそうです。もう、いかにもスペイン(笑) 仕方なしに語学学校と契約してホームステイを手配してもらいました。このやり取りで1か月近く費消しました。

 他にも、健康診断書には「コレラにかかっていないことを証明しろ」とあって医師は頭をかかえていたり、病院名はスタンプで押されていなくてはならないという規定があって、机の中を探してもらったり。

 私の場合には関係ありませんでしたが、こんな話しも。銀行の残高証明書は英文で記載され、かつ、支店印が押されていなくてはいけないことになっています。ところが、留学者が良く使うシティバンクには判子というものがないため、書類不備になってしまうとか。私は新生銀行に頼んだので、事なきを得ました。

 さらに、書類の提出は郵便ではダメで、人間が持って行かなくてはなりません。しかも、日本にありながらスペイン時間で大使館は活動しているので、平日の午前中にしか開いていない。そこで、おそれおおくも東大法学部の専任講師(当時)にお願いして、六本木まで足を運んでもらうということをやりました。

 これからスペインに留学しようという人。よほどの事情がない限り、3か月で帰った方が楽しく過ごせると思います。もしくは、ビザなんて気にせず長居をする。だって、苦労してビザをとったのに、見せろといわれることなんて無いですよ。私のように奨学金が絡むと必要ですけれど、自費でくるなら全然関係なし。