2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧
家を出た直後に見知らぬものに襲われ,命からがら逃げ込んだ場所。それがゲットー(Ghetto)を見た最初の記憶。定かではないのだけれど,下水を通っていったりネズミに遭遇したような覚えがある。あれは“Ultima III Exodus”だったろうか。FM-77AV40EX の頃の…
そもそもアドベンチャーとシミュレーションの違いが僕にはいまいち分からない。 どちらもゲームである以上、何かしらのゲーム性が付随される事は当然なのですが、「探求」と「擬似体験」のゲーム性の違いを明確に分ける事は可能なのでしょうか。 http://d.ha…
今野緒雪「マリア様がみてる」第22巻『未来の白地図』(ISBN:4086007045)読了。 あらすじを要約すると「祐巳は瞳子に対し××××を○○○とした。」で終わってしまう話。しかし,この展開に至るまでに長い長い道のりを経てきた。これから先も長いのだろう。主人公…
研究会にて,ジャージー高木乳業事件(名古屋高裁金沢支判・平成17年5月18日・判例時報1898号130頁)の検討。 被告Yは,会社Aの代表取締役。原告Xらは,A社の従業員であった者。A社は食品衛生法に違反して品質保持期限切れ牛乳を再利用し,集団食中毒を発生…
一念発起して,京極夏彦(きょうごく・なつひこ)『塗仏(ぬりぼとけ)の宴(うたげ)』を読む。本棚の中に1年近く「あった」のに,そのあまりの分厚さ故に恐れをなし,意識的に「見ない」ようにしていたもの。上巻*1と下巻*2を重ね合わせると7cmにも達する…
京極夏彦『塗仏の宴』「宴の支度」*1を読んでいたら,山の神様の話題が出てきた。 「富士山は――妹なんですか?」 何故妹なのだ? (中略) 「富士山の祭神は先程云った通り木花咲耶姫で,その木花咲耶姫は“妹”という属性を持っていた訳です。だからそれを祭…
綾辻行人(あやつじ・ゆきと)『最後の記憶』(ISBN:4047881732)を読む。 「おもに本格ミステリを書いてきた作家が書いたホラー」というのが著者の弁ですが,端的に言ってどっちつかずの失敗作。 思うに,ホラーに含まれる成分は〈不可知性〉〈不可抗力性〉…
『美術手帖』2006年2月号(ISBN:B000E5KJXO)の特集「マンガは芸術(アート)か?――進化するマンガ表現のゆくえ」を開く。 楠見清*1による巻頭言(の題名)から,早くも困惑させられる。 「manga into art マンガがアートになる日」 ひとまず,特集の題名に…
研究会にて,杉尾訴訟(最大判・平成18年3月1日・判例集未登載)の検討。国民健康保険料が賦課されたところ,減免申請が認められなかったため,処分の取消を請求した事案。上告審では憲法84条が論点となっている。 ちなみに,「社会保険料」は「税金」と本質…
このたび,『職場はどうなる 労働契約法制の課題』という本を出します。北海道大学労働判例研究会の編集で,8人の分担執筆です(ISBN:4750322717)。 内容は,昨年9月に出された「今後の労働契約法制の在り方に関する研究会」報告書を検討するもの。かなりの…
id:cogni さんの提示する〈東‐伊藤モデル〉の拡張的概念図を見て,なるほどと思う。 http://d.hatena.ne.jp/cogni/20060316/p1 「キャラ/キャラクター」を『動ポモ』と重ねあわせようとした試みた時,私は物語(story)とキャラクター(character)を二重線…
小林標(こばやし・こずえ)『ラテン語の世界――ローマが残した無限の遺産』(中公新書,ISBN:4121018338)読了。 ひとまずこの一冊を読んでおけば,ラテン語の果たした(そして現在も果たしている)役割が把握できる。ラテン語の文法解説は最小限にとどめな…
『芸術新潮』2006年3月号(ISBN:B000EJ9JCW)の大特集「パリ――中世の美と出会う五日間」を楽しむ。 取材対象の選定が,実に渋い。パリを題材に取っておきながら,登場するのはロマネスク(11〜12世紀)とゴシック(12世紀中頃〜15世紀)。それでいながら,編…
見過ごせない話題が出てきたので,少しばかり。 実は私,前世紀には「ケモノものファンサイト」を開いていたことがあり,98DOS時代には「ケモノものゲーム」を専門にレビューしていたのですよ*1。そんなわけで,次の件に関しては一家言あります。 でもまあ、…
研究会にて,東邦生命保険事件(東京地判・平成17年11月2日・労働経済判例速報1923号22頁)の検討。 被告Y社では,営業譲渡に先立って1998年2月に希望退職を募集した。この際に配布された文書では,今後10年間は会社が存続するものとして再建計画が述べられ…
「マドリード列車同時爆破テロ事件」から2年を迎えます*1。 しかし,日本で顧みられることなど無いのでしょう。米国と中国のことしか見ていない日本のマスメディアには,何も期待などしていません。 せめて,当所を見てくれた方だけでも思い出していただけれ…
劇場公開時に興味を惹かれなかった『ハウルの動く城』だが,レンタルでも準新作にまで下がってきたので観ておくことにする。 ASIN:B000ARV0FW ……構成がダメですね。シナリオに矛盾や齟齬が多いという以前からの悪いクセが,ぶり返してしまっている。 シーン…