『職場はどうなる 労働契約法制の課題』

 このたび,『職場はどうなる 労働契約法制の課題』という本を出します。北海道大学労働判例研究会の編集で,8人の分担執筆です(ISBN:4750322717)。
 内容は,昨年9月に出された「今後の労働契約法制の在り方に関する研究会」報告書を検討するもの。かなりの頁数になっていますが,何とか“お手頃価格”に抑えることができましたので,労働問題に関心をお持ちの方々にお買い求めいただければ幸いです。
http://hokkaido.sociallaw.info/shokuba/dounaru.html 目次と執筆者の紹介
 うち,「労働時間規制」の章は私が執筆しました。とはいえ,当該報告書においてホワイトカラー・エグゼンプションは不自然な形で登場している(最後の最後で“ふと思い出した”ように書かれている)という事情もあって*1,論文というよりは解説記事といった趣で書きました。
 文章の中では,id:roumuya(荻野勝彦)さんによる「ホワイトカラーの労働時間概念」と,hamachan(濱口桂一郎)教授による「労働時間規制と労働安全衛生政策の交錯」を話題の中心に据えています。
▼ 関連資料

 先ほど,出版社(明石書店)から連絡がありまして,早ければ3月20日(月)から店頭に並ぶ予定とのこと。大学関係の方は,図書館への購入依頼を是非ともよろしく〜。
 なお,『季刊労働法』212号(ASIN:B000EU1GJA)の特集も「労働契約法制をめぐる議論と問題点」だそうです。

*1:脱稿後の2006年1月27日に,肝心の「今後の労働時間制度に関する研究会」報告書が発表され,《自律的に働き、かつ、労働時間の長短ではなく成果や能力などにより評価されることがふさわしい労働者のための制度》が提言されました。