2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

高田崇史 『QED 六歌仙の暗号』

読書会で,高田崇史(たかだ・たかふみ)の『QED 六歌仙の暗号』(ISBN:4062736888)を取り上げる。どうしてシリーズの第2作を題材にしたのか聞いてみたところ,この作者を代表するものとして真っ先に思いついたから,ということらしい。確かに,前作に比べ…

美少女ゲーム評論 はじめて物語

美少女ゲームに関して文芸評論的アプローチが用いられ始めたのはいつごろで、どのような契機があったのか、ということについて少し考え込んでみたり。 http://d.hatena.ne.jp/crow_henmi/20070624#1182725311 それについては東浩紀『動物化するポストモダン…

高田崇史 『QED 百人一首の呪』

高田崇史(たかだ・たかふみ)の『QED 百人一首の呪(しゅ)』(ISBN:4062736071)を読んだ。 題名にあるように,百人一首をモティーフにとったミステリー。メフィスト賞受賞作である。途中で延々と繰り広げられるトンデモめいた百人一首の読み解きが見どこ…

朝日ソノラマ解散。それは――

当社は9月で店仕舞いします http://www.asahisonorama.co.jp/hp/whatsnew/readers.html とっさに本棚を眺め,自分への影響度を測った。川原由美子選集は完結しているから構わないとして,行く末が気がかりなのは『ねこめ〜わく』か*1 ISBN:439191445X 第1巻…

日日日 『狂乱家族日記 壱さつめ』

日日日(あきら)『狂乱家族日記 壱さつめ』(ISBN:4757722907)を読みました。 初速は良かったけれど,24頁(超常現象対策局本部ビルに向かったところ)から先は話がこなれていないと思う。ハチャメチャな登場人物設定で真面目な寸劇をやっているので,どう…

大学院はてな :: 偽装閉店と整理解雇

edu

研究会にて,J社ほか1社事件(大阪地裁判決・平成18年10月26日・労働判例932号39頁)を検討。 被告Y会社は,パチンコ店を経営する会社。3店舗を擁していたが,2005年4月4日に経営状態の悪化を理由として店舗閉鎖が告げられ,同月28日に閉店し,従業員約30名…

吾妻ひでお 『逃亡日記』

吾妻ひでお(あじま)『逃亡日記』(ISBN:9784537254655)が本棚の中から出てきた。 この本,巻頭部分で作者自身が 「皆さん この本 買わなくていいです! 漫画だけ 立ち読みして ください」 と宣言する,明白な“便乗本”なのです。冗談かと思っていたら,必…

谷原秋桜子 『龍の館の秘密』

谷原秋桜子(たにはら・しょうこ)『龍の館の秘密』の創元推理文庫版(ISBN:488466028)を読む。 死した画家の残した館には,龍をモティーフにしたトリック・アートが仕掛けられていた。たまたま友人が同じ館を訪ねてきたことから一緒に投宿することになった…

小林立 『咲 -Saki-』〔1〕

書店で面陳されていた小林立(こばやし・りつ)『咲 -Saki-』の第1巻(ISBN:4757517823)を眺めているうちに,表紙の少女のほにゃっぷりに中てられて購入。 cf.) 『咲 -Saki-』の舞台探訪 [g:legwork] ヤングガンガン(スクウェア・エニックス)掲載の麻…

アガサ・クリスティ 『ミス・マープル』

最近,ミステリーの古典を少しずつ読んでいる。 昨晩はアガサ・クリスティ(Agatha Christie)『世界の名探偵コレクション ミス・マープル』(ISBN:4087485633)を読んでいた。これがもう面白くって。 大した事件が起こるわけではない。殺人事件になるのは稀…