2004-09-01から1ヶ月間の記事一覧

JL1033

成田国際空港(NRT)着は14時過ぎ。リムジンバスで羽田空港(HND)へ。毎度のことですが、この移動が面倒。この時、私は(1)30kgのスーツケース、(2)機内持ち込み用カート、(3)ショルダーバッグに入れたパソコン、(4)飲み物を入れたリュックを持って…

酔いどれ天使

昨日から引き続き機内です。食事が出たあと、軽く2時間ほど眠って目が覚める――という、いつものパターン。 各座席にパーソナルテレビが付き、番組を選べるようになったのは有り難い。黒澤明「酔いどれ天使」を観る。1948年の制作で、戦争直後の街角がかえっ…

BCN/AMS/NRT

Barcelona 出発までの時間を利用して、バルセロナ市内散策。 たまたまパラレル駅にいたので、ケーブルカーでモンジュイックの丘へ。南側には行ったことなかったので、どんなところなのか確かめに行ったのですが…… ハイキングにはいいところでしたよ(笑) そ…

VLC/BCN

海外在住日記(最終回)。 起き出して最初に始めたのは、大量のゴミ出し。そして、口座のある銀行(BBVA)に行って解約手続。残高が少ないと、口座維持手数料を取られて目減り行ってしまうのです。アパ−トの精算が終わってみたら大して残らなかったので、そ…

殉死

司馬遼太郎「殉死」(1967年、ISBN:4167105373)読了。 日露戦争では旅順要塞攻略軍を率い、明治天皇が崩御した際に自決した人物、乃木希典について綴った文章。冒頭、筆者は本作を小説としてではなく、小説になる以前の思考材料である、と断りをいれている…

Garraf

海外在住日記。 ウェブサイト『バルセロナ・エッセンシャルズ』*1 を運営しているシトラスさんがスペインに来ているというので、出かけてきました。帰国直前なので、日帰りで。 ところが、この日は運勢が悪かった。前日に急行列車の切符を買いにいったら、す…

Garfield

海外在住日記。 知人のところへ帰国の挨拶に出かけようとしたものの、ちょっとばかり早かったので、時間調整のために映画館へ。お気楽なものがいいだろうということで「ガーフィールド」を観てきました。 つまんなかった。 デブなネコが主人公。飼い主が、獣…

最後の将軍

司馬遼太郎「最後の将軍」(1967年、ISBN:4167105659)読了。 司馬は《あとがき》で、こう語る。政治家を小説の主人公にして成功した例は、わずかの例しかない、と。そして、徳川慶喜という人は政治家であるが、すでに歴史の時代に移ったことに勇気づけられ…

ゾウの時間 ネズミの時間

本川達雄「ゾウの時間 ネズミの時間――サイズの生物学」(1992年、ISBN:4121010876)読了。 動物の大きさは大小あれど、一生の間に心臓が鼓動する回数は同じである。ならば、サイズによって時間も価値観も相対化できるのではないか。 本書は、この《仮説》を…

まちがえたっていいじゃないか

森毅「まちがえたっていいじゃないか」(1981年、ISBN:4480022074)読了。 この本が念頭に置いている「読者」は中学生。自分というものを意識しはじめた人達に向け、世の中を傍観する天才である森教授が、のらりくらりと生きていく術を伝授する。 掃除をさぼ…

エコロジー的思考のすすめ

立花隆「エコロジー的思考のすすめ――思考の技術」(1971-90年、ISBN:4122017645)読了。 中公文庫収録作であるが、もともとは日本経済新聞社から上梓された単行本「思考の技術――エコロジー的発想のすすめ」。題の正副が入れ替わっているのは、1971年の時点で…

愛の四季

瀬戸内寂聴「愛の四季」(1988-94年、ISBN:4041265088)読了。 読んでいて、どうも違和感がある。尼僧の書いたものという感じがしない。神様や仏様の影が薄すぎる。それどころか、樋口一葉の「たけくらべ」の解釈を論じた『美登利の初店説への疑問』などは、…

The Terminal

海外在住日記。 昨晩、映画を観てきました。スティーブン・スピルバーグ監督、トム・ハンクス主演の「ターミナル」。日本では新春公開だそうです。 あらすじ―― 舞台はジョン・F・ケネディ空港(ニューヨーク)、主人公は東欧の国から来た男。機中にあった間…

Madrid

海外在住日記。 マドリッドに久しぶりに出てきたので美術館めぐりを。 まず装飾美術館(Museo de Artes Decorativas)。貴族の邸宅を改造し、家具や食器を陳列しているところ。 王立サン・フェルナンド美術アカデミー(Real Academia de Bellas Artes de San…

Madrid

海外在住日記。 長崎大学の助教授であり、スペイン語の勉強仲間であったNさんが来西されたので、マドリッドまでお出かけ。長距離バスで、片道19.8ユーロ。所要4時間なので、11時30分にバレンシアを出発して16時着。予約しておいたオスタルに行ったら、オーバ…

小谷野敦 『もてない男』

小谷野敦(こやのあつし)「もてない男――恋愛論を超えて」(1999年、ISBN:4480057862)読了。 なんとも評価し難い本だなぁ……。筆者は1962年生まれで、東京大学の英文科卒。女性によるジェンダー論に対抗する《男性学》の立場から書かれている。 ――のだが、論…

梟の城

司馬遼太郎「梟の城」(ISBN:4101152012)読了。1960年の直木賞受賞作。 梟(ふくろう)とは忍者を意味している。時は戦国、豊臣秀吉の治世。織田信長によって殲滅された伊賀の出身者が主人公。太閤を暗殺するという依頼を受け、怨念を晴らすべく暗躍すると…

人びとのかたち

後悔はしないことを心掛けているのだけれど、今度ばかりは悔しかった。その原因は塩野七生「人びとのかたち」(1995-97年、ISBN:4101181101)。 著者は、地中海史についての力作を次々に発表しておられる小説家。といっても、そのスケールの大きさに恐れを為…

クジラは昔 陸を歩いていた

大隅清治「クジラは昔 陸を歩いていた」(1988-97年、ISBN:4569569986)読了。 筆者は、鯨類研究所や水産庁を経て、国際捕鯨委員会の委員を務める人物。長い経験に裏打ちされた知識が豊富で、興味深い話を披露してくれる。 クジラは哺乳類である。うん、それ…

椎名誠「菜の花物語」(1987年、ISBN:4087726215)。同じような私小説だが、こちらは仕事を通して関わった人達を中心に据えている。もっともシーナ氏の周囲にいる人であるから、相手は編集者であり、探検家であり、妻であり。 私見であるが、本書をシーナ文…