酔いどれ天使

 昨日から引き続き機内です。食事が出たあと、軽く2時間ほど眠って目が覚める――という、いつものパターン。
 各座席にパーソナルテレビが付き、番組を選べるようになったのは有り難い。黒澤明酔いどれ天使」を観る。1948年の制作で、戦争直後の街角がかえって新鮮。タイトルの「酔いどれ天使」とは、アルコールに依存する医者(志村喬)のことなのだけれど、並んでいると結核にかかったヤクザ(三船敏郎)の方に視線が向かってしまう。眼光の鋭さのせいで。病院の前にあるドブもまた1人の重要な役を演じているのだけれども、白黒映画ならではの陰影の深さが良かった。

 映画を見終わったら、ふたたび機内食の時間。朝食はハム入りオムレツでしたが、微妙な味付け……。