2005-12-01から1ヶ月間の記事一覧

マンガ批評の最前線

『ユリイカ』38巻1号(ISBN:4791701429)をパラパラとめくる。いつもの習慣で,まず最所に脚注をひととおり読んでしまう*1。 すると,ふと気になる箇所が。 守如子「女性向けポルノグラフィの社会学的分析 〈女性の性的欲望〉をめぐって」 お茶の水女子大学…

BITTERSWEET FOOLS

『ビタースイート・フールズ』リパッケージ版(ASIN:B000BYVLL2)の発売日です。帰りがけに,予約してあったものを迎えに行ってきました*1。外箱の表面は,チラシ(引用画像)と同じ。 http://www.minori.ph/ 御存知ない方の為に,簡単な紹介を。一言でまと…

相田裕 『GUNSLINGER GIRL』〔6〕

相田裕(あいだ・ゆう)『GUNSLINGER GIRL』〔6〕(ISBN:4840232903)を読んだ。この物語の主題について,いまいちど考えを巡らせてみる。「紙屋研究所」の評するところでは 相田は、この世界を、少女にとっての〈救済〉として描く http://www1.odn.ne.jp/ka…

悪名高き皇帝たち[四]

塩野七生(しおの・ななみ)『ローマ人の物語――悪名高き皇帝たち[四]』(ISBN:4101181705)を読む。 ユリウス=クラウディウス朝の終焉についての章。中世にキリスト教というバイアスがかかったことにより皇帝ネロが悪者に仕立て上げられたのだと見る塩野…

ぱにぽにだっしゅ! [24]

北海道(TVh)では一週間遅れでの放映。疑問・オブ・ザ・イヤーです。 宮本べきえもん 「三味線,持ってるだけじゃなくて弾けよ」 三味線屋一条 「高いですよ」 宮本べきえもん 「いくらだよ」 三味線屋一条 「40,000ペセタ」 24,000円か。たしかに高いかも*…

本のデフラグ

先日,部屋の壁紙とカーペットを取り替えました。内装屋さんの来る日が本に載せる原稿の締め切り日に重なったもので,とんでもないことになっていたのですが,それはさておき――。 いったん室外に運び出した書籍を戻す段になって,どうせなら機能的に並び替え…

BLIND HOLE

蔵書の再配置をしていたら,柴田昌弘『ブラインドホール』(ISBN:4056039305)が未読のままになっていたことに気づいた。 学研『コミックビッグゴルフ』連載作だが,掲載誌が休刊になったらしく,最終話は書き下ろし。 事故によって視力を失い,賭けゴルフの…

クリスマスオルガンコンサート

17時より,札幌コンサートホールKitaraにてクリスマスオルガンコンサート。 奏者は,イェンス・コルンドルファー*1。前半はダカン,マルシャン,サン=サーンス,ギルマンなどが演奏される。間奏をとる時間が長めだったこともあり,多少間延びした感じがした…

大学院はてな :: 国労採用差別

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研究会にて,国労採用差別・鉄建公団訴訟*1の検討。 1987(昭和62)年4月1日にJRを発足させるにあたり,国家を挙げての壮大な不当労働行為が仕組まれました。 JRの設立委員は,国鉄に引き継がれる人員の選定を委託する 国鉄は,組合所属によって差別した名簿…

大学院はてな :: 障害者雇用

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本日発売の『季刊労働法』211号に,判例評釈を載せていただきました。取り上げたのは,横浜市学校保健会(歯科衛生士解雇)事件です*1。 しかし,あまり満足のいく論考ではありません(筆者自身がこういうことを言うのは失礼だと承知してはいるのですが……)…

悪名高き皇帝たち[三]

塩野七生(しおの・ななみ)『ローマ人の物語――悪名高き皇帝たち[三]』(ISBN:4101181705)を読む。 野放図なカリグラ帝が暗殺された後に担ぎ出されたのは,歴史家としての生活を送っていたクラウディウスであった。政変が起こらなければ皇帝になることが…

まるくすタン

おおつやすたか『まるくすタン 〜学園の階級闘争〜』(ISBN:4882030446)を読む。 19世紀の生んだ偉大な思想家カール・マルクス*1を〈萌えキャラ〉に仕立ててみようという趣向。国家を学園に,資本を恋愛に,資本家を生徒会長に置き換えることにより,「持た…

大学院はてな :: はじホエ

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今日の研究会は,保原喜志夫先生古希記念論文集についての出版会議。 私も(末席ながら)弟子筋なので寄稿することに。用意しているのは「はじめてのホワイトカラーエグゼンプション(仮)」。労働時間政策の変遷と転換についてまとめた覚え書きみたいな文章…

はわわ〜 平和出版が……

平和出版が、月曜日付けで残念ながら倒産してしまいました。 http://www.mangaoh.co.jp/hachiouji/ese_blog.php 急ぎ,買い逃していたものが無いかどうかを点検。意外にも,手元にある中で平和出版と関わりのある作家さんは加賀美ふみをさんだけでした。 ろ…

のだめカンタービレ

ホワイトカラー・エグゼンプションについての解説記事を書き上げたものの,どうにも納得がいかない。仕上がりが悪いのは自覚できても,どこをどう直せばいいのか上手く思いつかない。 ふて腐れて,二ノ宮知子『のだめカンタービレ』を読んでいたら,思わず泣…

貧乏姉妹物語

かずといずみ『貧乏姉妹物語』〔1〕(ISBN:409157341X)。 母親は死別,父親は借金を残して失踪。残された姉妹は,家賃2万6千円のボロアパートで慎ましく暮らす。姉(15歳)はがんばり屋さんで,妹(9歳)はしっかりもの。 コンセプトは,あまりにも〈不幸萌…