2006-01-01から1年間の記事一覧
依頼原稿を書き上げて発送。査読待ちの時間を利用して,星野道夫の写真展を見に行く。没後10年を記念した催しで,2007年1月8日まで大丸札幌店にて。ずっと白黒の判例集を眺めていたこともあって,アラスカの色彩が強烈に映る。 大きなパネルに仕立てられてい…
納都花丸(なんと・はなまる)『蒼海訣戰(そうかいけっせん)』の第2巻(ISBN:4758060371)あとがきでは, 仮想戦記: 内容がアレ 架空戦記: 内容がまとも という区分法が紹介されている。さて,この作品はどっちだろうねぇ。 物語の舞台は,津州皇国(つ…
朝日新聞の書評(2006年12月10日付け)でを目にして気にかかっていたところに,海燕メソッドで畳みかけられた(id:kaien:20061212:p1)ので,西尾維新(にしお・いしん)の『零崎軋識(ぜろざき・きししき)の人間ノック』(ISBN:4061825097)を読んでみる。…
ルシール・アザリロヴィック(Lucile Hadzihalilovic)監督作品『エコール(Ecole)』を観る。シアターキノでは,今週で上映終了。 悪くはないのですけれど,褒めるのも難しいです,これ。 以下,内容に関するネタバレを含みます。 物語の筋は,年端のいかな…
生後3週間の甥をあやしつつ,森博嗣(もり・ひろし)『森博嗣のミステリィ工作室』(ISBN:4889918027,ISBN:4062733226)を読む。片手でハードカバーを読むのは腕に負担がかかる。今度から子守の最中は文庫を読むことにしよう。 本書は,S&M(犀川創平&…
うるおいをもたらしてくれるような小説を読もうと思い,本棚から米澤穂信(よねざわ・ほのぶ)『春期限定いちごタルト事件』(ISBN:4488451012)を取り出してくる。 ――結論からいうと,目論見は失敗しました。題名と表紙から甘酸っぱさ&ほがらかさを想起し…
札幌は豪雪。櫻井稔(さくらい・みのる)『雇用リストラ――新たなルールづくりのために』(ISBN:4121015819)を読みつつ,雪が降り止むのを待つ。 著者は労働基準監督官を退職した後,人事コンサルティングをしている人物。政・労・使・学のいずれにも与さな…
文学部での読書会に参加。今回のお題は,加納朋子(かのう・ともこ)のデビュー作『ななつのこ』(単行本ISBN:4488023347,文庫版ISBN:4488426018)を素材にミステリーとしての特質を論じる。 議論の内容は,報告者のMさんが論文に使うということなので伏せ…
乙一(おついち)『失踪HOLIDAY(しっそう×ホリディ)』(角川スニーカー文庫,ISBN:4044253013)読了。 先週末,ちょっと時間のあった時に取り出し,所用時間を考えて収録順序では後になっている表題作を先に開く。主人公ナオは,表紙を飾っているツインテ…
毎晩,少しずつかけて塩野七生(しおの・ななみ)『賢帝の世紀』を読み終える。 上巻(ISBN:4101181748)は,トライアヌス(Traianus,在位A.D.98-117)の治世。ドナウ川の北,現在はルーマニアにあたるダキアの地を併合して帝国の版図が最大となった時期に…
準急鷲羽さんから,全国縦断上映キャラバンに参加のため札幌まで来るとのメールが届く。そこで急遽お会いすることに。 正午過ぎに現在地を問い合わせると……ものみの丘を探しに山登りをしておいででした*1。待ち合わせ場所に指定されたのは札幌市電「山鼻19条…
原作:あかほりさとる×作画:桂遊生丸(かつら・ゆきまる)『かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜』第4巻(ISBN:4840236291)。 この巻では,登場人物達が実にいい表情を見せます。特にとまりん(来栖とまり)の困惑,憂い,戸惑い,溢れ出る激情――といった…
去る日曜日,移動中の機内で小林章夫(こばやし・あきお)『召使いたちの大英帝国』(ISBN:4896919351)を読む。 19世紀の大英帝国における使用人を視覚的に,かつ手際よく把握しようとするならば,村上リコ+森薫『エマ ヴィクトリアンガイド』(ISBN:47577…
去る土曜日,移動中の機内で増田彰久(ますだ・あきひさ)『カラー版 近代化遺産を歩く』(中公新書,ISBN:4121016041)を読む。 幕末から明治,大正,昭和初期にかけての営みを写真で綴る。「時計塔」「駅舎」「トンネル」など目に付きやすく分かりやすい近…
ホテルを出たあと少し時間があったので,乗換駅の金山にある名古屋ボストン美術館へ。受付の横にあるロッカールーム(無料)に旅行鞄を預け,企画展『ヨーロッパ肖像画とまなざし Five Centuries of European Portraiture』を観る。1,100円。 ティツィアーノ…
研究会参加のため南山大学へ。今年3度目の訪名です。 http://www.derecho-hispanico.net/ http://constitucionalismo.way-nifty.com/quijote/2006/11/061120_2c3a.html (池田実@日本大学)
問題状況 美少女ゲーム年代記 - ライトノベルの揺籃(g:rosebud) さて,問題の文章に最も納得していないのは,書いた当の本人だったりします。着想(id:genesis:20061109:p1)で示した《第2仮説》を書き下してみたところで気がついた難点は, (1) 美少女…