増田彰久 『近代化遺産を歩く』

 去る土曜日,移動中の機内で増田彰久(ますだ・あきひさ)『カラー版 近代化遺産を歩く』(中公新書ISBN:4121016041)を読む。
 幕末から明治,大正,昭和初期にかけての営みを写真で綴る。「時計塔」「駅舎」「トンネル」など目に付きやすく分かりやすい近代化から始まり,「火の見櫓」「工場」「煙突」と《懐かしさ》で語られるものへと進み,「温室」「ホテル」「刑務所」といったところで蘊蓄(うんちく)を披露して締めくくられる。全26テーマ。いずれも面白く興味深い好著。
 ところで表紙の写真は何だか分かるだろうか。*1

*1:明治22年ころに建造された,レンガを焼くための窯だそうである。