悪名高き皇帝たち[三]

 塩野七生(しおの・ななみ)『ローマ人の物語――悪名高き皇帝たち[三]』(ISBN:4101181705)を読む。
 野放図なカリグラ帝が暗殺された後に担ぎ出されたのは,歴史家としての生活を送っていたクラウディウスであった。政変が起こらなければ皇帝になることが予定されておらず,それ故に身近に頼りになる人材を持たなかった彼は,「使用人」たちを用いて政権を運営する。ここに〈官僚〉が登場することとなる。
 地味でありながら無難に政権を運営していたクラウディウスであったが,妻小アグリッピーナに謀られ,毒キノコによって死ぬ。
Wikipedia - Tiberius Claudius Nero Caesar Drusus
 本書のメッセージは,「妻をめとって殺されるくらいなら,いっそ結婚などするな」――と解したのだが,多分に誤読だろう(笑)