ペルソナ :: 偽春菜とか言うの禁止

 id:cogni さんの提示する〈東‐伊藤モデル〉の拡張的概念図を見て,なるほどと思う。
http://d.hatena.ne.jp/cogni/20060316/p1
 「キャラ/キャラクター」を『動ポモ』と重ねあわせようとした試みた時,私は物語(story)とキャラクター(character)を二重線で結びつけておりました。説話(narrative)を関係させたうえでT字型に線を引く,というのは思い至らなかったな。このような構図で捉えれば柔軟な理解に繋げられそうですね*1
――と言ってる私は先ほどまで,ユング(Carl Gustav Jung)の心理学用語を「キャラ/キャラクター」の理解に反映できないだろうか,などと模索していたのでした。

  • アニムス(animus): 「思考の主体,精神」あるいは「精神のさまざまな働き」
  • アニマ(anima): 「魂」*2
  • ペルソナ(persona): 「他から区別される個体性」。原義は仮面。

 それと言うのも,小林標ラテン語の世界』の203頁

「アニムスなしではアニマは弱い」

と,伊藤剛テヅカ・イズ・デッド』の98頁

「『NANA』は〈キャラ〉は弱いけれど,〈キャラクター〉は立っている」

とが被って見えたのです。


追記
 上記の文章は取り留めのない思いつきだったのですが,こんな着想へと繋いでもらいました。

 アニマ、アニムスと言った「元型」は普遍的無意識の中に元々並列的に存在する概念なので、「キャラ/キャラクター」の階層的なアイデアには合わないのではないかと思います。
 むしろ「アニマ、アニムス等の元型を無数に持つ普遍的無意識」を「元型のデータベース」と見なしてしまう方が適用しやすいのではないでしょうか。
http://d.hatena.ne.jp/giolum/20060317#1142530248 キャラの無意識性はもっと考えられて良いと思います

*1:ただいま,東浩紀の言わんとしているところを勉強し直しているところ。こちらの理解が追いついていないので,モデルそのものの検討は差し控えておきます。

*2:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%9E