Londres (1)

 はじめての――う〜ん、どう言えばいいのだろう? 英国に「入国する」のは3度目。最初は香港。1994年で返還前だったので。その次は、モロッコ旅行の際に立ち寄ったジブラルタル(Gibraitar)。スペインの南端にある岩山なのだけれど、英国領。国境からは2階建てバスに乗って市街地へ行き、本場(?)のフィッシュ&チップスも食べた。ロンドンに「行った」のも3度目。スペインへは日本からの直行便が無いので、どこかで乗り継がなければならないのだけれど、ロンドンを経由地にしたことが2度ある。よって、「英国本土に入国する」はじめての経験。わくわく。
 スペインからの移動に使ったのは、イージー・ジェット(easyJet*1。格安航空会社の代表的な存在です。日本ではスカイマークエアラインズが行っている手法の、お手本とでもいうべきもの。BCNバルセロナ‐LONロンドン線を予約したところ、6週間前なら「往復64.66ユーロ」という安さで入手できました。予約するとe-mailが送られてきて、あとは空港の搭乗カウンターへ行ってパスポートを見せるだけ。興味を持たれたら、次のサイトをご覧になってください。
http://europe.s9.xrea.com/
 ガトウィック空港の両替所で現金を入手。ユーロ紙幣を持っていったのだけれど、400ユーロ=255.95UKポンド(以下、£)でした。日本円に換算すると、£1=JPY200ちょうど。
 まず市内へ出るために鉄道に乗車(£11)。ヴィクトリア(Victoria)駅を出て、右に曲がり、てくてくと歩いたら迷わずホテルに到着。初めて来た街でも働く読図能力と方向感覚に、我が事ながら惚れ惚れする(笑)
 前半の2泊は、カスウェル・ホテル(Caswell Hotel)。ホテルという名前が付いているけれど、B&Bです。ウェブサイト経由で予約申込を送ると、折り返しe-mailが届き、クレジットカードの番号を添えて送り返すと予約が成立する型。ダブルのシングルユースが、朝食付きで1泊£40。だいたいこの辺りが、シャワー付きの底値でした。東京だと4,000円くらいの格でしょうか。建物全体が古びた感じを持っていて、壁の穴が補修されていなかったり、シャワーの排水が良くないなどの問題はありましたが、掃除はきちんとされていたので印象は悪くありませんでした。受付には南インド系の人が交代で座っていますが、応対の感じも良かった。室内にセーフティー・ボックス、冷蔵庫があったのは便利。
http://www.hotellondon.co.uk/
 ホテルに着いたのが20時30分でしたから、この日の観光は無し。駅からの道筋に22時まで営業しているスーパーがあったので、食料品の買い出し。まずはビール。“1664”を4本。どうしてフランスの銘柄*2を?といぶかしむ声もあろうかと思いますが、先日読んだ小説に出てきたので…… 500ml缶が1本£1と、かなり高い。日本の感覚なら200円だと高くないのですが、スペインだと50円(0.35ユーロ)出せば買えてしまう。ここが、酒を必需品に含める南欧との違いかな。
http://www.sainsburys.co.uk/
 それから、斜め向かいにあった「ノース・シー・フィッシュ・レストラン」(North Sea Fish Restaurant)で、フィッシュ&チップスのテイクアウェイ。英国英語では、持ち帰りが“take away”になるそうで。他にも“subway”は地下道のことで、地下鉄は“underground”だったりと、目に付くものほとんどが馴染みの薄い表現。日本で「英語」だと思っているものは、「米語」のことなのだと実感しました。
 さて本題に戻りましょう。要は、揚げた白身魚とジャガイモを肴にして、ビールを飲もうという魂胆なわけです。私、フライド・ポテトとビールがあれば、取りあえず幸せ。軽い風邪なら、この取り合わせを摂取すると治ります(*^^*) しかしこの質素な夕食が£5.85(=約1,200円)するというところに、ロンドンの脅威が潜んでいたのです。滞在中、この物価高には終始悩まされました。体感的な物価でいうと、ロンドンは東京よりも5割ほど高いように感じます。