Res gastae populi romani
塩野七生『ローマ人の物語』に着手。
私、社会科の中では歴史が苦手で、特に西洋古代史あたりはまったくダメ―― だったのですが、昨夏にイタリアを旅してから俄然興味が湧いてきました。パラティーノの丘*1 に立ってフォロ・ロマーノ*2を眺めたとき、この国の歴史を知りたいという思いに駆られました。
第1部「ローマは一日にして成らず」では、成り立ちを負う。ローマに降りたって最初に感じた(地図を眺めていた時には気づかなかった)のは、起伏の多い町だということ。それこそが、この地に町が出来た理由だったという。7つの丘に秘められたエピソードが興味深かった。
第2部「ハンニバル戦記」。サグント(Sagunto)は、私が暮らしていた街バレンシアから少し北にありました。崩れかけた城壁があるだけの大して見どころのない町でしたから、第二次ポエニ戦役が起こった場所だということが今でも信じられません。スペイン史を単独で追っていた時には掴めなかったローマとの関わりが、これで立体的に構成出来るようになりました。
経過(プロセス)を丹念に追うと、《歴史》はこんなにも露わに姿をさらけ出してくれるものなのか。