勝者の混迷
学会誌への投稿原稿に目処が付いたので,塩野七生『ローマ人の物語――勝者の混迷』を読み始める。
扱っているのはグラックス兄弟の時代(BC133〜),マリウスとスッラの時代(BC120〜),ポンペイウスの時代(BC78〜)。建国から600年ほど経過したローマは覇権を手にしていたものの,社会システムが耐用年数を過ぎ,共和制に「ほころび」が生じていた――というあたり。
最近,労働を支える基層*1のことをずっと考えていた。現在の日本だと,器を移し替えて守るべき《葡萄酒》は何なのか。《古い革袋》をいったいどう扱えばいいのか。
歴史を眺める目で,もういちど考え直してみよう。
はてな年間100冊読書クラブ 〔#035〕