ローマ (2/4)

 07時起床。ホテルで朝食。パンと珈琲だけの簡素な南欧型。なんか,フランスやスペインに比べてイタリアのパンは,おしなべて味が劣るように感じる。サクサク感に乏しくて,小麦の風味が立ち上ってこないん。どうしてだろう?
 地下鉄で移動し,08時20分,ヴァチカン博物館(Musei Vaticani)。開館まで30分,その後さらに30分待って入館(Eur12)。美術品の宝庫だが,二度目の来訪なので,今回は心理的に余裕がある。見たいところだけを絞って回る。まず最初にピナコテーカ(Pinacoteca:絵画館)。団体客の巡回路に入っていないので人の数も少なく,落ち着いて鑑賞を楽しめる。それから地図のギャラリーへ。絵地図は色々と想像を巡らすことが出来て飽きない。あとはフレスコ画だが,こちらは人が多すぎて身動きもままならない。細部は画集で眺めることにして,実物の質感の確かめる程度にとどめておく。
 11時20分,館内のレストランで昼食。サラダ,ラザニア,リンゴという軽めの組み合わせで(Eur10.3)。
 サン・ピエトロ大聖堂(Basilica di San Pietro)にも詣でておくことにする。先頃逝去されたヨハネ・パウロ2世墓所が地下に出来たという掲示があったので,冥福を祈りに行く(入口はクーポラに登るための切符売り場の先)。
http://www.vaticana.va/
 サンタンジェロ城(Castel Sant'Angelo)では,『GUNSLINGER GIRL』の舞台探訪(Eur7)。撮影ポイントがなかなか見つからなくて,円形の場内をぐるぐる走り回る(本当は下の階の回廊だった,という落ち)。
 サンタ・マリア・ソープラ・ミネルヴァ教会(Basilica Santa Maria Sopra Minerva)に立ち寄って祭壇画を見てから,15時40分,ドーリア・パンフィーリ美術館(Galleria Doria Pamphilj)。教皇を輩出したこともある名家パンフィーリ家の宮殿に,同家のコレクションを展示している(Eur8)。期待せずに入ったところで,思いもかけず良いものを見せてもらえると嬉しくなる。16世紀から18世紀にかけての風景画なんていう,地味な分野(でも好き)が充実している。格段に秀でたものは少ないが,収蔵品の質が揃っている。ただ,展示方法が百年ほど昔の手法(壁の高いところまで使い隙間なく絵を密集させる)なうえに,照度を落としているので,細部が良く見えないのに泣かされた。建物に合わせたのだと思われるが,惜しまれるところ。
 南下してテヴェレ川の中州,ティベリーナ島(Isola Tiberina)にて再び『ガンスリンガー・ガール』の舞台探訪。この回は,相田裕による原作もアニメ版も割と適当に作られているので,場所の推定に難儀する。チルコ・マッシモ通り(Via del Circo massimo),コロッセオ(Colosseo),フォーリ・インペリアーレ通り(Via dei Fori Imperiali)は場所が分かっていても,微妙に離れているので移動に苦労する(ヴァチカンからずっと歩いてきた)。
 日没を迎えたところで行動を終え,地下鉄でテルミニ駅へ。構内のピッツア屋で軽い夕食。