別冊太陽 『オルセー美術館』

 別冊太陽のムック『パリ オルセー美術館』(ISBN:4582945007)を購入。オルセーの開館20周年記念企画出版。OSの再インストール作業の合間,細切れの時間に画集をめくって楽しむ。
 オルセー美術館(Musée d'Orsay)といえば,芸術の宝庫であるパリの中でも代表格の美術館。19世紀中葉(二月革命の起こった1848年)から20世紀初頭(1914年)までを扱い,印象派バルビゾン派,さらにアール・ヌーヴォーを含む。ゴッホセザンヌドガルノワール,マネ,モネなどが様々な取り組みをした芳醇な時代。
 ところが,意外なことに,オルセー美術館の収蔵品を解説する書物は多くない。日本語で書かれた日本国内で入手可能なもので,写真入りであり,しかもお手頃価格のものとなると皆無であったと言って良いと思う。それだけに本書は貴重だ。代表的な作品を網羅しており,解説は過不足なく,カラーページの出来も良い。まったくもって申し分なし。好著。
 同じシリーズの『ルーヴル美術館』(ISBN:4582944825)も良かった。是非,この高品質を保ちながら,諸外国の美術館をシリーズ化してもらいたいもの。