東野圭吾 『どちらかが彼女を殺した』

 とかちつくちてきました(十勝の帯広まで出張で出かけてきました)。
 移動中に読んだのは,東野圭吾どちらかが彼女を殺した*1
 妹の死を自殺に偽装された男が,残された証拠から2人の人物が犯人であると割り出した。ところが,どちらが犯人であるか絞り込めない―― 
 どうして自ら犯人捜しをしようと思い至ったのかという冒頭の部分については留保するにしても,結末部の運びは堪能させてもらった。作者が,敢えて明確に書かないでおいてくれたおかげで,読了後にじっくりと考えることができるという見事な構成。

*1:〈新書版〉ISBN:406181687X どちらかが彼女を殺した (講談社ノベルス) 〈文庫版〉ISBN:4062645750 どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)