ベルリン (その2)

http://picasaweb.google.com/genoishi/Berlin 〔写真〕
 いよいよ今回の滞在の主目的地である絵画館(Gemaldegalerie)へ,10時の開館と同時に入館。ここにある有名なものとしてはフェルメール真珠の首飾りの女』やブリューゲルネーデルラントのことわざ』があるのですが,入場者の絶対数が少なく,訪れている人も《絵を楽しみに来ている》人たちであって,落ち着いて眺めていられる。3時間かけて,ゆっくりと絵と語らうことができ満足。大作は少ないが,所蔵品の質はいずれも高い。オランダ絵画,フランス絵画,イタリア絵画,イギリス絵画が揃っているのにドイツ絵画が極わずかであることに彼の国の歴史を思う。ここで最も気に入った一枚はカナレットでした,というのは何だかなぁ。
 絵画館を出たところでフォークの音が聞こえて来たので階上に行ってみるとレストランがあったので,昼食にする。カウンターに並べられた定食メニューのうち,牛肉の煮込み料理のようなものを指さして頼むと,パスタの上にかけられて出てきました……。
 引き続き,同じ文化フォーラム(Kulturforum)にある工芸美術館(Kunstgewerdemuseum)へ。こちらは,ヨーロッパであれば大抵の町にはあるような装飾品や調度品を飾っているところ。それから企画展を開催していた銅版画収蔵室(Kupferstichkabinett)へ。17世紀のローマを描いたピラネシ(Piranesi)による版画の展示でありましたが,思わぬところで中世都市の風景をみることができ眼福。ここでもベルリンでイタリアなのはご愛敬。

 バスの200番線に乗って博物館島へ移動し,月曜日は休館になってしまう旧ナショナルギャラリー(Alte Nationalgalerie)を訪問する。18世紀から19世紀にかけての作品が集められていましたが,フランス印象派の印象が強い取り合わせでした。
 再びバスに乗って午前中にいた場所へ戻り,今度は新ナショナルギャラリー(Neue Nationalgalerie)に向かう。今季は特別展が開催されており,メトロポリタン美術館(ニューヨーク)所蔵の19世紀フランス絵画展が見られるのです。ここはドイツですけれど。大変な数の来客で,およそ40分待ちでした。場内も人だかりで,まともに見て回れるような環境ではなし。いずれ本来ある場所へ見に行くことにして,ざっと眺めるに留める。
 夕刻,ドイツ滞在中のシトラス氏と3年振りに会う。Hackescher Markt 駅のたもとにあるミュンヘン料理の店で会食。焼きソーセージと茹で上げた白ソーセージ,ザワークラウトそれにブレーツェルで白ビールを楽しむ。