レンブラント+ロートレック
とある研究会に参加のため名古屋へお出かけ。帰りの飛行機まで時間があったので美術館に寄ってきました。
まずホテルの近くであった愛知県美術館での「ロートレック展――パリ、美しき時代を生きて」。19世紀末の頽廃的文化を表象するかのようなポスター作品を中心にした展示。しかし,どうにもロートレックの描く女性達が好きになれない。今回の展示で最も気に入ったのは,くろね子さん――もとい,スタンラン(Steinlen)『シャ・ノワール(Chat Noir)』だったというオチ。
それから金山駅の名古屋ボストン美術館で「レンブラント版画展――呼び交わす光と闇」を。こちらは心底,堪能してきました。もともとネーデルラント絵画が好きだし,銅版画が好みなので。レンブラントが銅版に彫った線は画面の中を闊達に動き回っており,書き慣れた署名の文字列のよう。金属を媒介にしているのにペン画のような柔らかな描線に見とれてきました。