橋本紡 『半分の月がのぼる空』

 午前中は研究会に参加して労働者派遣法について勉強してきました。
 終了後,急ぎ札幌へ戻ります。搭乗予定の便が10分ほど遅延したので,カードラウンジで珈琲分を補給。
 機内では橋本紡(はしもと・つむぐ)『半分の月がのぼる空 looking up at the half-moon』(ISBN:4840224889)を読みました。入院した病院で,少年は少女に出逢う。少年は,田舎の町を出たかった。少女は,難病を抱えていた。
 模範的なボーイ・ミーツ・ガールもの。冒頭,少女がミカンを投げ出したところで「すわツンデレか」と身構えたものの,ていねいな心理描写によって必然的行動へと上手に導かれておりました。抑揚を抑えた描写がなされることにより,確固とした未来像を持たない17歳の少年少女の存在が引き立っています。