西尾維新 『不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界』

 西尾維新(にしお・いしん)の新刊不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界ISBN:4061826263)を読みました。
 とてつもなく後味が悪い…… 
 読んでしまったがために精神力を削られてグッタリ,というのは『カーニバル・イヴ』に近いものがあります。でも,あれよりはマシかな。串中弔士(くしなか・ちょうし)が登場するのは予め予告されているから,それなりの心構えはあったし。
 味付けは狙ってやっているのだろうから,それはともかくとして――。この作品,他の西尾作品が備えているような《文章が迫ってくる》如き迫力に乏しいので,印象に残るものがあまりございませんでした。