米澤穂信 『秋期限定栗きんとん事件〔下〕』

 米澤穂信(よねざわ・ほのぶ)の〈小市民シリーズ〉新刊『秋期限定栗きんとん事件〔下〕』(ISBN:4488451063)を読了。今日もご本が読めて,しあわせ。本当は昨晩,読み始めたのですけれどね。花粉症の薬が効いてきて,物語が佳境に差し掛かったところ――小鳩くんと小佐内さんが現場で邂逅した場面で意識が途切れてしまったのでした。
 それで先ほど続きから読み始めたのですが,この箇所は読んでいて実に心が躍った。小佐内さんが狼の本性を剥き出しにした長口上から始まる末尾の50頁は,既に3度読み返している。『春期〜』で〈小市民〉たらんことを目標に掲げ,『夏期〜』で互恵関係が破綻に至り,『秋期』の上巻では二人が離れていた時間があったからこそ,小鳩くんと小佐内さんの会話が続いている場面が有り難く楽しい。