片山一良監督『いばらの王』

 そういえば,札幌では公開が一箇月近く遅れていたはずの『いばらの王 -KING OF THORN-』って何処で上映しているんだっけ? と調べてみたら今週で終了の予定になっていました。急ぎ,雨の降る中を映画館へ。
 予告編を観ていたので,(1)石化病の対症としてコールドスリープをする,(2)目覚めたところで怪獣に襲われる,(3)それと花澤香奈,という予備知識だけです。封切りから時間が経っているということもあり,観客は20人弱。中央正面の席に座りました。
 ――ちょっと後悔。ホラー&サスペンスが苦手なのに,大画面で飛び散る血しぶき,大音響で砕ける頭蓋骨でくじけそうになりましたよ。
 基本は脱出劇。
 何だか“面白かった”ような気はするのですが,どうにも消化不良な感覚が拭えません。いったい水中で呼吸を止めていたのは何分間なんだよ,とか,いきなり社長が登場して内輪の事情を説明してくれましたけれど御都合主義ですよね? とか,海水が海水面よりも高いところまで吹き上がっているんですけれど! とか,具現化って発動者が活動を停止したうえ城外に出ても有効なの? とか,結局オルタナティブって何時の時点であれとああなったのか確認させてよ詩音! みたいな疑問がぐるぐる。
 もういちど観直して伏線を確かめたいところではありますが,見たくない場面も多いしなぁ... かといって,原作を読んでみたいという意欲も湧かないし...