京都(その1)

 午後から研究会。その前に,早起きして東山へと足を伸ばしてきた。

 今回は庭園を見たいと思い,まずは無隣庵(むりんあん)へ向かう。元勲山県有朋の別荘。狭い戸口を通り抜けて庭園に出ると,手前は建物の影となって鬱蒼としているのに,奥は広々と開けていて明るい。緑によって作られた光のコントラストに息をのむ。

 琵琶湖疎水記念館に立ち寄って近代化遺産としての位置づけを学んでから,南禅寺水路閣へ。レンガによって組まれたアーチが木々の間を通り抜ける姿が美しい。金地院(こんちいん)では「鶴亀の庭」を見たが,実際の水を眺めてきた後では,どうも枯山水の水は分が悪い。池を巡る道の方が好みであった。