京都(その2)

 のんびりバスに揺られて嵐山へ向かう。京都駅からは嵯峨嵐山駅まで鉄道で向かった方が早いのは分かっているのだが,可能ならばJRには乗らないという意地を通した。

 庭を見て歩くことをテーマにしていたので,まずは天竜へ。雄大な借景を愛でてから,北門から出て竹林を歩く。
 常寂光寺では,あまり手入れされていない道をかきわけ,多宝塔の上まで昇ってみる。ひとあし早く色づいた木が,たまたま上手い具合に塔の手前に見えて,彩りの豊かな景色になった。

 うらびれた祗王寺に立ち寄った後,タクシーにて西芳寺苔寺へ向かう。名高い庭園は一見の価値があった。ちなみに拝観料は破格の「3000円」。あのシステマティックな寺院運営は見習うべきものだと思ったが,宗教的な有難みに欠けるのは如何ともし難い。
 近くの華厳寺鈴虫寺にも行ってみました。法話を話芸に転化することでサービス産業化しておりましたが,ここまで徹すれば感心します。