野村美月 『“文学少女”と飢え渇く幽霊』

”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)

 移動中の機内では,野村美月(のむら・みづき)『“文学少女”と飢え渇く幽霊(ゴースト)』(ISBN:4757729154)を読みました。物語を食べちゃうくらい愛してる“文学少女”シリーズの第2作。薬を服用していて集中力が途切れがちなので軽いものを――と思ったのに,ぜんぜん軽くなかったというオチ。
 本作でも,名作とオーバーラップさせたミステリー仕立て(いわゆる見立て)が行われています。今回モティーフにした『×××』とオーバーラップさせるために持ってこられた結末が……。
 そんな伏線あったっけ? と終幕での急展開に困惑はしましたが,仕上がりは決して悪くないと。でも,読むべき時間と場所を選ぶ作品だったかな。最終章は,落ち着いたところで読み返してみようと思います。