礼文島(その2)

 親戚に自動車を借りて,島内を一巡り。
 最初に北端のスコトン岬へ。沖合に見える海驢(トド)島には祖父の漁師小屋が残っているはず。

 鉄府(てっぷ)からゴロタ岬を見て,

 澄海(スカイ)岬に立ち寄り,

 地蔵岩,桃岩,猫岩と,礼文島の西海岸にある奇岩を眺める。
 帰路,高山植物園に足を運び,人工培養に成功したというレブンアツモリソウ(礼文敦盛草)の花を見せてもらう。

 船泊本町まで戻ってきたところで遅い昼食。双葉食堂で塩ラーメンをいただく。魚介のダシが効いていて実に美味い。
 食堂の背後は小さな段丘になっているのですが,その上に菩提寺があり,その更に上に墓地があります。法事の準備で向かってみると,草が多い茂ってとんでもないことになっておりました。しかし,じっちゃん,随分と眺めの良い場所に墓をこしらえたものです。

 父が通ったという神崎小学校の横に礼文森林(もり)の丘」という看板が立っています。地元住民の案内では数年前に出来たもので,丘の上から礼文島を見渡すことができるのだとか。同乗していた親戚連中の強い要望により車を進めました。水源地に通じる町道は砂利道なうえに両側から枝が張り出してきて視界が悪く運転手泣かせ。そこに忽然と,アスファルトで上質に舗装された山道が現れます。「森林の丘」は植林事業を行っている宗谷森林管理所が整備したものらしい。2基備えられた展望台からは,苗木を強風から保護するために方眼のように組まれた木柵が良く見える。たしかに眺望も素晴らしく,これを多くの人に見てもらおうと思いたったのであろう林野行政担当官の心意気も理解はできる。だが,麓は荒れ道なのに山上だけ舗装道路という落差を見るに,税金の使い方としてはどうだろうかと些かの苦言を呈さずにはいられない。
 徒歩の場合には久種(くしゅ)湖畔キャンプ場に設けられている階段を使えば展望台まで行けるようだ。