Bunkamura 『ミレイ展』

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 ホテルをチェックアウトし,人形町から渋谷へ。Bunkamuraザ・ミュージアムにて開催中の『英国ヴィクトリア朝絵画の巨匠 ジョン・エヴァット・ミレイ(John Everett Millais)展』を見に行く。渋谷駅からの巡回送迎バスに乗ったため東急本店の中を突っ切ることになったのだが,高級ブティックの前を旅行用カートを引きずりつつ通り抜けるというのは野暮のような気がする。
 今回はテート・ブリテンから《オフィーリア》が来ているので混んでいるだろうと思い平日を狙って出かけたのですが,それでも会場内はかなりの人だかり。
 ミレイについては,きつい顔立ちの女性を描くという印象があります。そんなこともあって前半は緻密に描き込まれた背景を中心に眺めていきました。それが第V部「ファンシー・ピクチャー」では幼女が並んでいて印象が一変。連作《初めての説教》《二度目の説教》はテーマ自体が面白いし,《目ざめ》はきらめくようなレースに嘆息。続く第VI部では肖像画が集められていましたが,ミレイが描く年を経た男性の姿は威厳と風格があって良かったなぁ。締めくくりの第VII部「スコットランド風景」は風景画好きを喜ばせてくれます。大作《孤独な森の静寂》が特に気に入りました。
 ところが,記念にポストカードを買おうと思ったのに,気に入ったものはことごとく制作されていませんでした……