杉井光 『神様のメモ帳』

 胃腸炎にかかって起きあがれません。上半身を起こしていると目眩がしてくる……。掛け布団の上にノートパソコンを置いて原稿を書こうとしてみたものの,ちょっと無理。というわけで,症状が落ち着いた合間合間に読書。
 寝込んでいるときに読むならこれかな,と寝台に持ち込んだのは杉井光(すぎい・ひかる)の『神様のメモ帳』第1巻と第2巻。
神様のメモ帳 (電撃文庫) 神様のメモ帳〈2〉 (電撃文庫)
パジャマ姿のニート探偵がヒロインでした。NEETの多義性はつとに指摘されているところではありますが,本作におけるニートの概念はすさまじく広いな……。これだと《戯言シリーズ》の玖渚友も,《GOSICK》のヴィクトリカも同類だよ。
 ただ,あまり楽しめなかったのです。“良くできているのに好きになれない”という『ばけらの!』でもあった読後感。キャラの圧力が強すぎて,ストーリーを押し流してしまっているせい,かなぁ。