ライン渓谷

 マインツから鉄道に乗り,ビンゲン(Bingen)へ。この町からライン川を下る船が出ているというので中央駅(Hbf)で降りたのですが,船着き場は一つ手前の駅(Bingen Stadt)でした。ともあれ,最短モデルとして示されていたビンゲン〜ザンクト・ゴアール(St.Goar)の90分間,約17ユーロのコースに乗船。

ただ,これだとローレライを過ぎたらすぐに下船することになるので旅情に欠けます。で,そのローレライなのですが,地層の褶曲が良く見えて地質学の観点からは面白いのですけれども,伝説がなければちょっと険しい岩礁というだけです。とにかく乗船客が多いところに加えて,船内でポップスを流していたりするものだから,風情がそがれてしまいました*1。ザンクト・ゴアールでほとんどの人が降りたことを考えると,ハイライトを過ぎたあともコブレンツまで乗っていた方が良いようです。
 意外だったのは,川幅の狭さ。広くないということは文献で見知っていたのですが,思っていた以上に対岸が良く見える。川の両岸を鉄道が走っているのですが,左岸にいても右岸を走るディーゼルカーの音が良く聞こえました。『アリソン』の第3巻「陰謀という名の列車」に対岸を併走する列車を狙撃する場面が出てくるのですが,実写ロケするなら此処だね。また,交通量の多さも思いの外。対抗船とすれ違う頻度の多いこと。まさしく物流の動脈でした。

*1:Fate/stay night』のイリヤスフィールシナリオでローレライが出てきたのはどこだっけ? と考えていたら到着してしまったというのもあるのですが。