バレンシア #5

 中心街の書店をまわって文献集め(お気づきでない方も多いかと思いますが,研究資料の収集に来ているのです。仕事の話をしても面白くはならないので割愛しているだけで……)。
 現地で出版されたガイドブックを見ると大学本部の隣にパトリアルカ神学校(Museo Patriarca)というのが紹介されていたので立ち寄ってみました(EUR2.0¥)。開館時間は「11時〜13時30分」というあたり,あまりやる気が感じられない。11時を少し過ぎた頃にいってみると,係のおじさんがあわてて監視カメラの電源を入れ,金庫を開けて――と大忙し。礼拝堂の方はミサをやっていて立ち入れなかったので博物館の方へ。
 うわ,びっくりだよ。エル・グレコが3枚に,カラヴァッジョまである。期待していなかった場所で掘り出し物を目にすることができました。

 夏場にバレンシアへ来たのならオルチャータ(Horchata de chufa)を飲んでおこうと思い,パルマレッ(Palmaret)駅の前にある老舗「ダニエル」へ。ちょっと粉っぽい甘ったるい飲み物に,ファルトン(farton)というパンを浸して食べるのが流儀。

 パルマレッの周囲は畑になっているのですが,少しばかり西の方に青い綺麗なドームを持つ建物があります。前々から気になっていたのですが,調べてみると“Monestir de Sant Miquel dels Reis”というものでして,土曜・日曜の12時と13時にだけ入場できるとのこと。時間もちょうど良いので,こちらにも寄ってみました。現在は州立文書館になっていますが,500年前に修道院として建てられた部分も残っています。ガイドツアーはスペイン語なので聞き取りができる人でないと難しいでしょうが,可能であれば寄ってみてください。路面電車の6番線にて,同名の停留所下車すぐ。

 その後,再び中心街へ戻り昼食。レイナ広場の北側にある店がお値頃(EUR8.50)だったので,「バレンシア風パエージャ」と「エンペラドール(カジキマグロ)の鉄板焼き」をいただく。デザートは林檎。この価格帯だと生のリンゴが出てくるのが普通なのですが,一手間かけた「焼き林檎のシナモン風味」でした。