ヤマザキマザック美術館 『ロココの雅』

 日本スペイン法研究会の例会に参加するため,名古屋へ出張。釧路からだと,始発に乗って最速で移動したとしても名古屋大学駅(南山大学)に到着するのは17時近くになるので,前日の夜のうちに移動しました。前泊したおかげで研究会の前に少しばかり時間ができましたから美術館に寄っていこうと思ったのですが,この時期の展示内容を調べたら「ヤマザキマザック美術館」という初めて名前を聞くものが出てまいりました。なんでも工作機械メーカーが立ち上げたもので,現在,開館1周年記念展『ロココの雅(みやび)』を開催中とのこと。
 散歩のつもりで栄から歩いていったのですが,結構な距離がありました。「新栄町」駅に直結しているので,地下鉄で出かけるべきところですね。

 決して大規模ではないのですが,企画展のために集められた作品は質が良く,音声案内も充実していて楽しめるものでした。今回の1枚を挙げるとしたら,ヴィジュ=ルブラン《リラを弾く女性》でしょうか。
 常設展は主にフランスのアール・ヌーヴォー期における家具やガラス工芸が中心であり,本業(工作機械)との関わりが見て取れました。メセナは業績が悪くなると撤退してしまうことが多いのですが,ヤマザキマザックには是非とも長く活動を続けて欲しいと願うところです。