ア・コルーニャ


 サンティアゴ・デ・コンポステラから列車で40分程のところにあるア・コルーニャ(A Coruña)へ日帰りでお出かけ。無敵艦隊が出帆したことで知られる港町なのですが,ここには紀元2世紀に建てられたという世界最古の灯台ヘラクレスの塔(Torre de Hércules)があります。是非とも見ておきたい。
 ところが辿り着くまでが至難でした。駅のすぐ横を高速道路が走っているせいで進路の視界が妨げられるし(この高速道路に沿って歩いて行けば良かったらしい),バスの乗り場は見つからないし(たまたまバスが停まったところを目撃できたので発見できましたが広告にしか見えない看板があるだけだし)。どうにか岬に着いたものの,強風で歩みが止まるし(おかげで,安全が確保できないということで棟に昇れませんでした)。
 しかし,これが築1,900年が経っているとは到底思えない立派な造り。ローマ帝国の建築技術の高さを思い知らされます。
 市街地に戻ってきてみると,町の様子がおかしい。銀行も商店も観光施設も閉まってる。戻ってきて調べてみたところ,ガリシア州ではサン・ホセのの翌日(つまり3月20日)が祝日になっていました。祭日の翌日が祝日って……
 幸い,ピカソの特別展が開催中の美術館は祝日開館しておりました。美術教師であったピカソの父は1891年から95年までア・コルーニャで働いていたことがあり,言ってみればピカソは郷土の芸術家なのです。規模は小さいながらもア・コルーニャ滞在時に焦点をあてた展示を楽しんできました。