Diarios de Motocicleto

 師事している道幸哲也教授は、大の映画好き。先生の発案で、映画鑑賞会と相成りました。何を観るのかも聞きそびれていていたので、席についても何が上映されるのか知らなかったのですが……
 なんか、いきなりスペイン語が出てきてびっくり。もちろん日本語字幕もありましたが、聞き取りやすい発音だったのでスペイン語音声で鑑賞。なんか、日本に帰ってきたという気がしないんですけれど(笑) 
 というわけで『モーターサイクル・ダイアリーズ』を観てきました。チェ・ゲバラの手記を元にした作品だということには、5分ほど経ってから気がつきました。
 悪くはないんですけれど、盛り上がりには欠けますねぇ。あえて躍動感を「削ぎ落としている」というように感じました。思想的な部分は、ほとんど無いに等しい。表面に出てきたのは、銅山で働く労働者のくだりで少しだけ。療養所で読んでいた本が共産主義についてのものだったけれど、ここはスペイン語のわかる人が注意深く見れば気がつく程度の扱いだったし。ゲバラのことをキューバ革命の偉大な指導者であると認識している人に向け、彼の意外な(穏やかな)一面を強く印象づけるための作りをしたのでしょうか。
ISBN:4043170025(原作)
http://www.herald.co.jp/official/m_cycle_diaries/