The Art of Otohiko TAKANO
瞬間的に視線を合わせただけなのに、脳裏に焼き付いて離れないことがある。
かといって、ひとめ惚れした相手すべてに交際を申し込んでいたのでは、身が持たない。ひとまず思いを心の内に留めておく。
もし再び出逢った時に、再び心ときめくようであれば、運命に身を委ねることにする。
――書店に行くと毎度、一時的な熱病にかかるんですよね(^^;
さて、昨秋のこと。平台に積まれていた1冊の画集に惚れてしまいました。表紙に小さく、上品にあしらわれた絵が美しくて。ただ、画集は「費用対効果」がおそろしく低い。手持ち資金に余裕が無かったので、その時は見送った。
ところが、未だに忘れられない。観念して、高野音彦“river's end”(ISBN:4840227667)を購入。
淡く透明で、萌葱(もえぎ)色に輝く色遣い。
華奢でありながら、しっかりとした線。
瀟洒(しょうしゃ)な空間構成。
どこを開いても、感嘆の溜め息が漏れ出でてゆく。もともとは『リバーズエンド』という小説の挿画だったようだが、背景を知らずにイラストだけを眺めてみても十分に愉しめる。
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