かりん

 影崎由那(かげさき・ゆな)「かりん」の第1巻から第5巻までを読む。
かりん (1) (角川コミックスドラゴンJr.) かりん (2) かりん (3) (角川コミックスドラゴンJr.) かりん (4) (角川コミックスドラゴンJr.) かりん (5) (角川コミックスドラゴンJr)
 吸血鬼もの――なのですが、ちょっと“ひねり”が効いています。ヒロイン真紅果林(まあか・かりん)は在日三世のヴァンパイア。なのに、血が増えてしまう増血鬼。月に一度のアノ日には、噛み付いて献血しないと鼻血が吹き出してしまう特異体質。しかも不健康な(?)昼型生活。
 もう1つの特徴は、血の嗜好という要素を組み入れているところ。母は「嘘つき」の血を好む(苦み走った辛口であれば尚良し)。兄は「ストレス」を含んだ血(の持ち主である10〜50歳の女性^^;)が好み。では、かりんはというと……
 こうした舞台設定のもと、同級生・雨水健太とのラブコメが展開される。小気味よく話が進んでいき、飽きさせない。各巻ごとに少しずつ外伝を折り込み、周辺の人物について掘り下げていくというのも好感が持てる作り。