2004-08-01から1ヶ月間の記事一覧

幻の旅

併せて林望「幻の旅」(ISBN:4167570041)も。 1993年11月に上梓された、これまた最初期の作品。 旅行の実の楽しさは、旅の中にもなく後にもない。ただ旅に出ようと思つた時の海風のやうに吹いてくる気持ちにある 萩原朔太郎『虚妄の正義』を引用して、この…

ホルムヘッドの謎

林望「ホルムヘッドの謎」(ISBN:4167570017)読了。 リンボウ先生の著作で最初に文庫所収となったものだとか。そのせいか、読んでいて初々しさがあるんですよね〜 文章に硬さといいますか、緊張感がある。最近のものになると「そこらへんにある《なんでもな…

崩れ

人の持つ時間は有限。しかして世の中には無尽蔵とも思える書がある。さらに、私に与えられた経済資源は限りなく乏しい。よって、何を読むかという選択をしなければならない。そのふるい分けの方法には様々であろうが、私はある一点に着目して決する。書名で…

心地よい退屈

大槻ケンヂ「行きそで行かないとこへ行こう」(新潮文庫、ISBN:4101429219)読了。1992年に上梓された単行本の文庫版です。 ちなみに、今夏における私の行動指針は「読みそで読まない本を読もう」。一時帰国した際、古書店に行って特売になっていたものを、…

山田栄子さんが出てこないのはいけないと思います。

テリー神川『「赤毛のアン」の生活事典』(1997年、講談社、ISBN:4062069695)読了。 作者はモンゴメリーの「赤毛のアン」に魅せられ、舞台となったプリンスエドワード島に移住した人物。ティールームを経営するかたわらで研究を続けて書きためたのが本作で…

すべてが空である

小泉八雲『日本の心』(講談社学術文庫、ISBN:4061589385)読了。20の小片を集めた随筆集です。少しばかり読み進めたところで、一体いつ頃書かれたものであろうと調べたら、およそ1890年代に綴られたものでした。一世紀は経っているのに、まったく古さを感じ…

Automatic Maid

海外在住日記。 中心街の書店まで買い物に。「解雇法コンメンタール」という、なかなか良さそうな本を見つけ、42.75ユーロで購入。 その足で“Imagenes”に行ってみたら、新作大量入荷しているではないですか! 即、確保。バレンシアだと入荷量が少ないので、…

Doraemon

海外在住日記。 先ほど、メールが届きました。差出人は、在バルセロナ日本国総領事館。用件は…… スペインでは毎年夏に「ドラえもん」の長編映画が上映されていますが、今年も8月末から 2002年に制作された「ドラえもん のび太とロボット王国」がロードショー…

Valencia

海外在住日記。 リーガ・エスパニョーラ3チームの日本遠征は、いずれもスペインの放送局で生中継していました。私は、TOYOTA対亀田製菓、もとい、VCFバレンシア‐アルビレックス新潟戦の最後の方だけ見たのですけれど…… “Valencia”のことを「ヴァレンシア」と…